6/23(土)マスタークラス「フランス映画界を牽引する女優ナタリー・バイ」

マスタークラス「フランス映画界を牽引する女優ナタリー・バイ」

6/23(土)マスタークラス「フランス映画界を牽引する女優ナタリー・バイ」

登壇者:ナタリー・バイ(フランス映画祭 2018代表団長)
    土田環(早稲田大学 講師)

フランソワ・トリュフォー監督や、ジャン=リュック・ゴダール監督などフランスを代表する巨匠の作品に出演し、世界の映画祭で数々の賞を受賞してきたナタリー・バイが、早稲田大学の学生を前にマスタークラスに参加した。
はじめに、約8分のこれまでの出演作を紹介する映像を見て、「私の一生があっという間に紹介されて、時の流れは早いわ」と懐かしんだ。バレエや演劇での舞台経験を積んで、映画女優として成功した彼女は、NYに演劇を学びに行くなど、精力的に活動していた。トリュフォーやゴダール作品に出演していた頃を振り返り、「当時、一番映画を撮っていたのが彼ら。その時代に女優をやらせて頂いたことに感謝している」と話した。ゴダールに対しては、「彼は盗む人!」と表現。俳優が意図せずにやったことを巧みに映像に収めるセンスを称賛し、「一本の映画が出来上がるまでの工程で、どれだけその映画に情熱を捧げられるかが大切」と語った。

90年代以降、様々な役柄を演じてきた彼女は役作りについて、「役によって準備の仕方が違う。でも一作品ずつ出会いがあり、その全てを嬉しく思っている」。仕事を選ぶ基準は、「シナリオを読み込むこと。そして、会って話しをすること。自分が信頼のおける監督と、納得できるシナリオが大切」。演技で涙を流すことについて聞かれると、「涙を流すシーンを実際に感じながらやってみる。感じることができれば、自然に涙は流れる」。役者とは「私個人の個性をなくし、役に徹することが重要なの」と語った。
出演作を観るのはあまり好きではないと話す彼女だが、自分自身と似ている役柄があったかを問われると「難しい質問ね」としばらく考えながら、「『ポルノグラフィックな関係』(99)の役柄は自分に似てるとは思わないが、理解はできました」と話した。「女優を続けるには、情熱、好奇心、忍耐が必要」と話すナタリー・バイ。彼女が大女優になったことを実感させられる一言だった。

その後、学生とのQ&Aで、10代で渡米した時の決断について聞かれると、「私がアメリカに行きたいと願った。当時はそんな考えはめずらしく、心配する声も多かった。でもどうしても行きたかった。実際に行ってみると苦労は大変なもので、英語も話せなければ、お金もなく、仕事をしながら学校に通った。でも帰国してみて、以前よりも前に進めた気持ちになった。成長した自分に会うことができたの」と話した。
不安をどう乗り越えるかとの質問に、「恐れというのは、身体に入り込んでしまう。そんな自分から距離を置いて、他のことを考えるようにする。何でも訓練や練習、そして学ぶことが大切だと思う」と話した。

最後に学生たちへ、「自分が本当にやりたい好きな仕事をしてほしい。仕事についたら、しっかりと勉強し厳格に仕事をしてほしい。皆さん、頑張って下さい」とエールを送った。

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