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【レポート】6/23『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』監督メッセージ&レビュー

6月23日(金)、有楽町朝日ホールにて『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』が上映された。不慮の怪我により、ジャック・ドワイヨン監督の来日は叶わなかったが、ユニフランスのイザベル・ジョルダーノ代表がドワイヨン監督のメッセージを代読した。

ジョルダーノ代表は、ドワイヨン監督や主演のヴァンサン・ランドンさんから、来場できないことを本当に申し訳なく思っていたことや、11月に映画が公開される際には必ず来日すると観客に伝えてほしいと頼まれたことを明かした。
そして、ドワイヨン監督からは、お詫びを兼ねて映画を紹介する以下の手紙を託されたという。
「ブルジョワ階級出身でなければ、美術界でキャリアを築くことがほぼ不可能だった時代に、労働階級出身のロダンが当代一の有名な彫刻家になることに成功します。しかも、批評家や大衆の嘲りを受けながらも、成功を収めるのです。『ロダンの頭脳は、文盲の労働者の頭脳だ』と言う人々もいました。現在ではロダンは、近代彫刻家の巨匠と認められています。とはいえ、それはロダンが全ての人々から理解されているという意味ではありません。ごく最近、パリの地下鉄でグラン・パレで開催中のロダン展のポスターが破られる事件がありました。そのポスターに足を開いた女性の裸体が載っていたことに怒った男性が犯人でした。ロダンの官能性とエロティシズムは今も反発を招き続けているのです」。
また、静岡県立美術館には32点、上野の国立西洋美術館には約50点のロダンの彫刻が所蔵され、箱根の彫刻の森美術館では劇中にも登場するバルザック像も見ることができることを紹介し、「映画をご覧になった皆さんが、ロダンの作品をさらに愛してくださることを願っています」と結んだ。


今回、トークショーもキャンセルとなったため、短いレビューを紹介する。

物語は、ロダンが国から初めて仕事を依頼された「地獄の門」を制作中の時期から始まる。ロダンは「地獄にいるのに幸せそう」なパオロとフランチェスカの像を、「地獄の門」の群像の中に残すべきか、弟子のカミーユに意見を求める。才能あふれる若いカミーユは、ロダンの仕事上のパートナーであり、愛人でもあった。

本作はオーギュスト・ロダン没後100年の記念作品として、ロダン美術館の全面協力のもと制作された。
「人物の一瞬の動きを捉えるのが上手い」とされたデッサンの力を持ち、「生身の人間の型をとったに違いない」という中傷も出たほど、精緻でリアルな彫刻を作ったロダン。彼を演じるのは『ティエリー・トグルドーの憂鬱』(15)でカンヌ国際映画祭、セザール賞の主演男優賞をW受賞した名優ヴァンサン・ランドンだ。彫刻やデッサンの習得に8ヶ月かけ、演技に説得力を与えている。

ロダンを翻弄するカミーユを演じるのは、イジア・イジュラン。暇を持て余して作ったロダンへの「質問リスト」で、「私が好きな芸術家は誰だと思う?」と聞き、「もちろん、私自身!」と答える奔放なカミーユ。ボートの上から、湖に足を投げ出す姿も、生き生きとして魅力的。後の苦悩があるだけに、この時期が輝いて見える。

劇中には、「カレーの市民」「バルザック」など、それぞれに物議を醸したロダンの作品も登場する。作品を前に展開されるロダンとカミーユの対話には、ドワイヨン監督の示唆に富む考察も表れている。

見終わった後は、きっと美術館に行きたくなるはず。『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』は、11月11日(土)より新宿ピカデリーほかで全国公開される。ドワイヨン監督とランドンさんの来日を楽しみに公開を待ちたい。

(取材・文:宇野由希子/撮影:白畑留美)
© Les Films du Lendemain / Shanna Besson

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