実施日:2024年3月22日(金)16:00~
登壇者:マルタン・プロヴォ(監督)、ヴァンサン・マケーニュ(キャスト)
開催場所:横浜ブルク13
冒頭の挨拶でマルタン・プロヴォ監督は「ボナールは“ジャポナール”と言われるくらい日本の影響を受けている画家。彼の映画を持って日本に来られたことはとても意味がある。とてもうれしいです」と笑顔。拍手いっぱいの大歓迎にヴァンサン・マケーニュは「日本が大好き。そして日本の映画も大好きです。日本の映画を通して日本を知っています!」と日本好きをアピールした。
ボナールへの印象の変化を問われると「絵は何回も見ていたけれど、画家としてのボナール(本人について)は知らなかった。シナリオを読んで準備をしながら絵の見方を学びました。画家として何を描こうとしていたのか、何を表現しようとしていたのか、マルトと出会って絵がどのように変化していくのか。絵の中の美しさもおぞましさも感じてもらえるように、と教えてもらったような気がします。恐れずに絵を見ることができるようになりました。内側を捉えることができたと思います」とボナールを演じることにより“絵の見方”に変化があったと明かしたマケーニュ。また、ボナールの絵に囲まれての映画のプロモーションを通して「アートを生きる」ということを映画で学んだとも話した。
さらに「プロモーションの時には言ったことがなかったけれど…」と前置きしたマケーニュは「映画の時は監督とボナールの精神について何度も話し合いました。今日は本物の絵を見てここに立っていることを魔法のように感じています。まるでボナールがここにやってきたような感じ。オルセー(美術館でのプロモーション)の時よりも、魔法が起きている感じがします」と本物の絵が持つ力を感じている模様。「日本でこんなことが起きるなんて!」と改めて、奇跡のような貴重な機会に満足といった様子のマケーニュは「ボナール本人の精神がやってきたような気がしています!」とよろこびを噛み締めていた。