1993年に始まり、今年で記念すべき30回目を迎えるフランス映画祭。 今年は12月1日(木)から4日(日)の4日間、クリスマスシーズンの祝祭感溢れる冬の横浜にて開催します。

開催に先駆け、本日の記者会見では、ユニフランス代表のダニエラ・エルストナーをはじめ、フィリップ・セトン駐日フランス大使、山中竹春横浜市長、日産自動車の田川丈二専務執行役員 チーフサステナビリティオフィサーらが出席し、フランス映画祭2022 横浜の作品ラインアップを発表いたしました。

今年のフェスティバル・ミューズに決定した石田ゆり子さんが司会の呼び込みに応じステージに登壇すると、会場は大きな拍手につつまれ、「ボンジュール。石田ゆり子です。」と、心を込めたフランス語で笑顔と共に挨拶をしました。

「簡単な言葉ですが、(フランス語で)ここにいられて幸せですと言わせていただきました。身に余る光栄です。」と改めて日本語でご挨拶。

「私はフランスの文化が本当に好きで、物心ついた時から憧れていました。映画は、人の心と心をつなぐ世界に共通する芸術だと思います。コロナ禍でなかなか集まれない状況ですが、今年はゲストがいらっしゃるということで、私もたくさんのフランス映画を拝見しながら、日本の素晴らしさを紹介できるように頑張りたいと思います。」と、フランスへの思いと共に、映画祭への意気込みを語りました。

フランスの文化に憧れていた石田さんに、好きなフランス映画についてお聞きすると、「たくさんあるのですが、エディット・ピアフやココ・シャネルなど、実在の人物を描いた映画が好き。」と迷いながら返答。

そんなフランスの印象を聞かれると、2018年に『マチネの終わりに』という映画の撮影での思い出を披露し、「フランスに住んでいるジャーナリストを演じたので、フランス語のセリフも割とたくさんありました。パリに住んでいる役だったので3週間ほどモンパルナスのホテルに暮らすように滞在できたのがとても幸せな時間で、パン屋さんへ行ったり、お散歩したりしたのがとても思い出深いです。また行きたいですね。」とうっとりしながら振り返りました。

ラインアップ一覧

長編作品

タイトル(日本語) タイトル(フランス語)
1 EIFFEL(原題) EIFFEL
2 フルタイム À PLEIN TEMPS
3 幻滅 Illusions Perdues
4 イヌとイタリア人、お断り! Interdit aux chiens et aux Italiens
5 The Passengers of the Night (英題) LES PASSAGERS DE LA NUIT
6 あのこと L'événement
7 メグレ(仮) MAIGRET
8 ロデオ Rodeo
9 ワン・ファイン・モーニング(仮) UN BEAU MATIN
10 VORTEX VORTEX

ストップモーション・アニメーション

タイトル(日本語) タイトル(フランス語)
11 くすんだ海 À la mer poussière
12 記憶 Mémorable
13 風の娘たち Les Filles du vent
14 レイモンド、もしくは縦への逃避 Raymonde ou l’évasion verticale
15 崩れる関係 Les Liaisons Foireuses
16 姉妹 Sororelle

来日ゲスト一覧(予定)

※ゲストは来日キャンセル・変更となる場合がございます。予めご了承ください。

マルタン・ブルブロン(監督) 『EIFFEL(原題)』
ロマン・デュリス(俳優) 『EIFFEL(原題)』
エリック・グラヴェル (監督) 『フルタイム 』
バンジャマン・ヴォワザン(俳優) 『幻滅』
アラン・ウゲット(監督) 『イヌとイタリア人、お断り!』
オードレイ・ディヴァン(監督) 『あのこと』
アナマリア・ヴァルトロメイ(俳優)『あのこと』
ミカエル・アース(監督) 『The Passengers of the Night (英題)』
パトリス・ルコント(監督) 『メグレ(仮)』
ローラ・キヴォロン(監督) 『ロデオ』
パスカル・グレゴリー(俳優) 『ワン・ファイン・モーニング(仮)』
メルヴィル・プポー(俳優) 『ワン・ファイン・モーニング(仮)』
ギャスパー・ノエ(監督) 『VORTEX』
エロイーズ・フェルレ(監督) 短編『くすんだ海』『風の娘たち』
クロエ・アリエズ(監督) 短編『崩れる関係』
ヴィオレット・デルヴォワ(監督)短編『崩れる関係』
ブリュノ・コレ(監督) 短編『記憶』
サラ・ヴァン=デン=ブーム(監督)短編『レイモンド、もしくは縦への逃避』
ルイーズ・メルカディエ(監督) 短編『姉妹』
フレデリック・エヴァン(監督) 短編『姉妹』


フィリップ・セトン(駐日フランス大使)ご挨拶

今年で30回目を迎えることになったフランス映画祭ですが、日本の映画ファンはとても忠実で、多くを知っており、そして期待していることを知っています。ユニフランスの方々、横浜市のみなさま、本日起こしいただきました市長。日産も常に私共と共に伴走してくれて、感謝しております。ミューズとして石田ゆりこさんにご参加いただけることになり、大変に光栄なことだと思っています。多くの方々にPRしていただけますことを願います。本日はお集まりいただきまして、ありがとうございました。

 

ダニエラ・エルストナー(ユニフランス代表)ご挨拶

30年前、フランス映画祭は横浜の中心で産声をあげました。時間を経るにしたがって、フランスの監督、俳優、プロデューサー、全ての映画人は、横浜市と聞けば、フランス映画祭を思い浮かべるようになりました。多くの映画人にとって、そして私にとっても、初めての日本体験は横浜でした。横浜市長の山中竹春市長と市の担当者の皆様に、コミットとサポートをいただいておりますことを心から感謝申し上げます。皆様のお力がなければ、フランス映画祭は存在しておりません。

これまでの年月、映画は日本とフランスの長く強く貴重な関係を維持する一助を担ってまいりました。日本の観客の皆様も常にフランス映画を見てくださり、感謝の気持ちを込めて、コロナ対策をしっかり取りながら、2020年、2021年も映画祭を開催しました。その間に初めて、ドライブインシアターの大掛かりなものも実施されました。今年も車に乗った観客の皆様はドライブインシアターを楽しむことができます。それに関しましては、日産の田川丈二専務執行役員とチームの方々に深く感謝申し上げます。日産は特別なパートナーで、情熱と信念をもって私たちのフェスティバルに協力してくださっております。

日本は、愛着を感じ、より知りたいと感じさせる、特別な国です。フランスの映画人の中には、日本に惹かれ、感動を覚えると話し、書いている人も多くいます。また言葉にできない感動を感じる人もいます、それを体験することが大切です。映画はそのような感動を可能にしてくれます。映画館の中で共に、しばし時を過ごすことで、海を越え、違いを越えて、優美な、逃避と希望の時を共有することができます。

Très bon festival à tous !
フランス映画祭を楽しんでください!

 

山中竹春(横浜市長)ご挨拶

30回目となる記念すべき回のフランス映画祭を再び横浜でお迎えすることができて、大変うれしく、また光栄に思います。

今年は3年ぶりにフランス映画界の監督や俳優の皆様が来日されます。横浜でそういった映画界の方々と交流ができるのもフランス映画祭ならでの楽しみだと思いますので、ぜひ多くのお客様にお越しいただければと思います。

横浜は、12月に横浜フランス月間として、フランスの芸術、音楽、食事など、フランスを身近に感じていただけるイベントをたくさん用意してございます。
また、11月の下旬からは、みなとみらい、赤レンガ、山下公園、横浜のウォーターフロントがイルミネーションで彩られます。
ぜひ、フランス映画祭、そしてフランスに彩られた冬の横浜をお楽しみいただければと思います。

 

■田川 丈二(日産自動車株式会社 専務執行役員 チーフサステナビリティオフィサー)ご挨拶

「フランス映画祭」が30周年を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。この節目に、皆さまとご一緒できますことを大変うれしく思っております。横浜は、私ども日産の創業の地であり、ホームタウンです。この映画祭が、東京から横浜に戻ってくることになった2018年、「横浜」と「フランス」にゆかりのある日産にぜひ参加してほしい、とお声をかけていただきました。以来、毎年メインスポンサーを務めております。

今年も映画祭初日には、電気自動車限定のドライブインシアターが開催されます。電気自動車だからこそ実現できる、静かで、排出ガスを出さない、環境に優しい取組みです。2年前、コロナ禍でも、安心して映画を楽しんでいただく新たな試みとしてスタートしましたが、今では、日本で唯一のユニークなイベントとして、ご好評をいただいています。

この30年間、様々なご苦労があったことと思います。時代や環境の変化に柔軟に対応しながら、文化の灯(ひ)を絶やさないよう、ご尽力されてきたことに、心より敬意を表したいと思います。