神のみぞ知る

アルベールは30歳。音響技師の仕事を選んだのは、ひたすら音と向き合い、外界と遮断された世界に安住していられるから。純真で病的なまでに優柔不断な彼は「これもいいけど、あれもいいと思うよ」が口癖。
　フランス地方選挙の1回目と2回目の投票が行われる間に、彼は3人の若い女性と出会った。それぞれにタイプは違うが我の強い3人から、代わる代わる親しみはこもってはいるが手厳しい扱いを受け、アルベ－ルは否応なしに自分自身と向きあうことになる。
　いったい彼は、この3人の中から自分にふさわしい。相手を見つけ出すことができるのだろうか？