―村上春樹さんの短編小説を原作にアニメーション映画化しようと思ったきっかけを教えてくだい。
 
ニューヨークに住んでいたことがあって、その時に村上春樹さんの本をもらいました。読んだらすごく感動して、彼の書き方とか、様式にもすごく惹かれました。お気に入りの作家に出会った時にはその人が書いた作品を全部読みます。なので、村上さんの作品も全部読みました。その当時、私は作曲家だったんですが、のちに映画を作るようになって、機会が訪れたので村上さんの作品を映画化しました。
 
―映画祭初日は、寒い中レッドカーペットを歩いていただきましたが、横浜の印象はいかがでしょうか。
 
寒かった、本当に寒かったですね(笑)。東京や日本の他の場所は何回か訪れたことがありますが、横浜は初めてです。とても温かい歓迎を受けているので、すごく嬉しいです。やっぱり人と出会う、いわゆる人間関係を作ることが1番重要だと思っています。あまり(街を)見て回る時間はありませんでした。
 
―初めてフランス映画を見る人にオススメの作品を教えてください。
 
私は実は映画をたくさんは観ない人で…オススメを聞かれてもすぐに答えられないのですが、私がすごく興味を持っているのは創作する際のプロセスなんです。なので…私の作品『めくらやなぎと眠る女』をぜひ観てください(笑)。
 
―日本に来て楽しみにしていることがあれば教えてください。
 
人と出会いたいですね。もちろん日本食や日本文化も大好きですし、私が日本のクリエーションを好きだというのは映画を観てくださればわかると思うんですけれど、やっぱり「人に会う」というのが私にとっては一番大切です。
 
―最後にこの作品の公開を楽しみにしている観客の皆さんにメッセージをお願いします。
 
私は、自分がピンと来ることしかしないと決めているんです。それは自分で選んだ道で、インスピレーションが得られるようなことしかやらない、ということを自分の人生の本質にしています。
作品を作ることは、インスピレーションを表現する方法でもあるのですが、 他の人もそれをみて、ピンときたり、インスピレーションが湧いてきたりという風にしたいなと思っていて。自分の作品を観てくださった方にとって、窓を開けてくれるような、なにかインスピレーションのきっかけになればいいなと思います。
 
 

めくらやなぎと眠る女』 Saules aveugles, femme endormie
© 2022 Cinéma Defacto – Miyu Prodcutions – Doghouse Films – 9402-9238 Québec inc. (micro_scope – Prodcutions l’unité centrale) – An Origianl Pictures – Studio Ma – Arte France Cinéma – Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma

監督・脚本:ピエール・フォルデス

© 2022 Cinéma Defacto – Miyu Prodcutions – Doghouse Films – 9402-9238 Québec inc. (micro_scope – Prodcutions l’unité centrale) – An Origianl Pictures – Studio Ma – Arte France Cinéma – Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma