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【レポート】6/23『あさがくるまえに』舞台挨拶

6月23日(金)、TOHOシネマズ 日劇スクリーン3にて『あさがくるまえに』が上映された。上映前には監督のカテル・キレヴェレさんによる舞台挨拶が行われ、本作の魅力が紹介された。キレヴェレ監督は、フランスで今もっとも注目されている新鋭女性監督のひとり。本作は、キレヴェレ監督にとって、『聖少女アンナ』(10)、『スザンヌ』(13、フランス映画祭2014で上映)に続く長編3作目となる。

日本での上映を心待ちにしていたというキレヴェレ監督は、観客に謝辞を述べた後、本作の製作の経緯について語った。本作は、メイリス・ド・ケランガルの小説をベースとした作品。原作の力強さに惹かれ、執筆途中だった別のオリジナル脚本を断念してまで、映画化を熱望、実現に至ったとか。ただ、初めて経験する小説の映画化という作業に苦労することも多かったそうだ。

「小説の登場人物をどのように映画の中で活かすかということに苦心しました。小説では、過去と現在を自由に旅して登場人物の思い出や考察が描かれますが、この点において映画は、文学と比べて自由度が少ないのです。原作と同じような豊かさをもって登場人物を描き出すことに苦心しました。フラッシュバックをほとんど使用しなかったのは、こうした本質的な理由によるものです」と振り返ったキレヴェレ監督。

その登場人物には、タハール・ラヒム、エマニュエル・セニエ、アンヌ・ドルヴァル、ドミニク・ブランといった多彩な顔ぶれを配している。通常のキャスティングでは主役から脇役へと順に決めることが多いのだが、本作では一度に全員をキャスティングしたという。その理由について、キレヴェレ監督は「この映画には主役と呼べる人物がいません。あえて言うと、ひとつの体からもうひとつの体へ旅をする“心臓”が主役です。この作品では、社会の多様性、人と人との連帯を映し出したかったので、出演者を決める時、一貫性を求めすぎてはいけない、対立、矛盾、ジャンルの混合を恐れてはいけない、それが映画に活き活きとした力をもたらすと考えました」と説明。

短い時間ながら本作への熱い思いを語ってくれたキレヴェレ監督には、レイトショーにもかかわらず駆けつけた観客から大きな拍手が寄せられた。

『あさがくるまえに』は、9月16日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開。ぜひ劇場に足を運んで、ノルマンディー地方の港町ル・アーブルの美しい街並や人々の温もりに触れていただきたい。

(取材・文:海野由子/撮影:白畑留美)


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