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【レポート】6/25『ポリーナ、私を踊る』トークショー

625日(日)、有楽町朝日ホールにて『ポリーナ、私を踊る』が上映された。将来有望なバレリーナだったポリーナがコンテンポラリーダンスに出会い、挫折を経験しながらも自分の踊りを見つける成長を描く。上映後のトークショーには、幅広い映像作品を手掛けるヴァレリー・ミュラー監督と、バレエダンサーであり、コンテンポラリーダンスの振付家であるアンジュラン・プレルジョカージュ監督の2人が登壇した。


本作はバスティアン・ヴィヴェスさんのバンドデシネを映画化したもの。ミュラー監督は、原作について「現代の若い女性の強さを描き、ステレオタイプではないところにも惹かれた」と説明。プレルジョカージュ監督は「ヴァレリーは脚本家としても優れているので、ダンスを題材にしたフィクションを一緒に制作できたら面白いのではないか」と思い、すぐにプロデューサーの提案に乗ったという。

原作とは異なるが、女性が目標にできる人物として、ジュリエット・ビノシュ演じる振付家を登場させた。また、家族や社会とのつながりも丁寧に描き、貧しい家庭に生まれながらも、ダンスの才能を開花させる設定に変更した。ピナ・バウシュやルドルフ・ヌレエフなどの実在のダンサーや振付家のイメージも頭にあった。
「主人公の歩む人生や物語は違っても、本質的な人物像は変わらない」とプレルジョカージュ監督は言い、原作者のヴィヴェスさんも「ポリーナらしく描いてくれた」と感謝していたと明かす。

ダンスシーンでは代役を使わず、本人に踊ってもらうことにこだわった。ダンサーで演技ができる人、俳優でダンスができる人を選び、俳優とダンサーがノウハウを互いに分かち合えることを願った。
主演のアナスタシア・ツェフツォワさんはバレリーナで、映画出演は初めて。コンテンポラリーダンスもすぐに覚えるなど、ダンスの技術はもちろんだが、ミステリアスで強い眼差しにも惹かれた。カメラの前で自分を出し切る力もあった。
ジェレミ・ベランガールさんはオペラ座のエトワールだ。ジュリエット・ビノシュさんは舞台でダンス経験があり、ニールス・シュナイダーさんは、映画の制作に入る前にプレルジョカージュ監督の舞台に出演してダンスを覚えた。こうして、それぞれが半年かけて映画の準備をした。
「身体で表現する映画にしたかった」とプレルジョカージュ監督は言い、「表情だけでなく、歩き方にも人柄は表れる」とその意図を語った。

観客からは、印象的な2つの場面についての質問も挙がった。一つは、ポリーナが父と出掛けた狩りで、トナカイの幻を見る場面。ミュラー監督は「子どもの自由な心や想像の世界がトナカイの形を借りて現れた」。プレルジョカージュ監督は、マルセル・デュシャンの「芸術は観る人が完成させるもの」という言葉を紹介しつつ、「トナカイは自分の恩師の象徴という見方もできる」と付け加えた。

新たな挑戦を前にしたポリーナが、恩師ボジンスキーと対面する場面については、プレルジョカージュ監督が「師弟の強い繋がりを描いている」と説明。自身も、新作ができると時空を超えて恩師に会いに行き、作品を師に捧げるような心境になるという。「恩師も私ににっこりと笑いかけてくれるような気がします」。

『ポリーナ、私を踊る』は1028日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国公開される。素晴らしいダンスの数々を、ぜひ映画館でご覧いただきたい。

(取材・文:宇野由希子/撮影:白畑留美)

 

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