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チャップリンからの贈りもの

La Rançon de la gloire

チャップリンの遺体誘拐!? 実話が生んだほろ苦い人生のおとぎ話

作品情報

喜劇王チャップリンの遺体を誘拐?! 全世界を駆けめぐった驚愕のニュースの正体は、ドジでマヌケな二人組のとんでもなくズッコケた犯行劇だったー。実際に起きたまさかの事件が、チャップリン遺族の全面協力を得て映画化。実際に住んだ美しい邸宅や墓地をロケ地に、チャップリンの息子や孫娘が当時の家族役などで特別出演。『黄金狂時代』『街の灯』『ライムライト』など往年の名画名曲名シーンを散りばめ、とことんツイていない人間たちのコミカルな大騒動を、巨匠ミシェル・ルグランの美しい音楽に乗せて描いた本作は、フレンチテイストが香る現代のチャップリン映画のよう。
世界中の人々に夢と笑顔を与え続け、多くの人の心を救ったチャップリン。「彼ならきっと救ってくれるー」。そう信じた2人はまさかの犯行に出た。人生どん底の二人に救いの手は差し伸べられるのかー。
そして彼らが最後に手にした、“人生の宝もの”とはー。

監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
出演:ブノワ・ポールヴールド/ロシュディ・ゼム/キアラ・マストロヤンニ
2014年/フランス/115分/DCP/スコープ/ドルビー5.1ch
配給:ギャガ

2015年7月18日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー

受賞歴
2014年 ヴェネチア国際映画祭 コンペティション部門正式出品
2014年 釜山国際映画祭正式出品

© Marie-Julie Maille / Why Not Productions

監督・キャスト
監督プロフィール
監督: グザヴィエ・ボーヴォワ

Xavier BEAUVOIS
1967年、フランス生まれ。
23歳で監督デビュー。俳優として『ポネット』(96)、『マリーアントワネットに別れを告げて』(12)などに出演、監督作では『マチューの受難』(00)、『The Young Lieutenant』(05)などで世界に注目され始め、『神々と男たち』(10)で第63回カンヌ国際映画祭グランプリほかセザール賞作品賞も受賞した。

出演者プロフィール
出演: ブノワ・ポールヴールド

Benoît POELVOORDE
1964年、ベルギー生まれ。
フランス映画界のコミディの天才と称され、コメディからシリアスまで幅広い役をこなす。代表作に『ありふれた事件』(92/カンヌ映画祭国際批評家賞受賞)、『ル・ブレ』(02)、『エイリアンVSヴァネッサ・パラディ』(04)、『ココ・アヴァン・シャネル』(09)などがある。

出演: ロシュディ・ゼム

Roschdy ZEM
1965年、フランス生まれ。
87年映画デビュー後、93年に出演した『私の好きな季節』では脇役ながら強烈なインパクトを残し注目を浴びる。主な出演作に『愛する者よ、列車に乗れ』(98)、『あるいは裏切りという名の犬』(04)、『この愛のために撃て』(10)、『シャドー・チェイサー』(12)などがある。

出演: キアラ・マストロヤンニ

Chiara MASTROIANNI
1972年、フランス生まれ。
マストロヤンニとカトリーヌ・ドヌーヴの間に生れ、93年『私の好きな季節』で母と共演で映画デビュー。主な出演作に『プレタポルテ』(04)、『そして僕は恋をする』(96)、『クレーブの奥方』(99)では主役を、また『クリスマス・ストーリー』(08)、『愛のあしあと』(11)などがある。

VIDEO
ニュース

【レポート】6/29『チャップリンからの贈りもの』

2015.07.09

AMG_2936main6月29日(月)、フランス映画祭2015の最終プログラムとして『チャップリンからの贈りもの』(14)が有楽町朝日ホールで上映された。上映後のQ&Aにはグザヴィエ・ボーヴォワ監督が登壇。挨拶と共に日本の印象を「特に注目したのは、(日本人が)自分以外の人をリスペクトする態度。大都会なのに、車も静かで物音があまりしない。とても静かで落ち着いた街だと驚いた」と話した。途中、監督からのサプライズに観客も歓喜するなど、クロージングを飾るにふさわしい華やかなトークショーとなった。

AMG_2910S本作は、1978年に実際に起きたチャップリン遺体誘拐事件を映画化。遺族の全面協力を得て、実際に住んだ美しい邸宅や墓地をロケ地に、チャップリンの息子や孫娘が当時の家族役などで特別出演した。作品にちりばめられているチャップリン作品へのオマージュは、ラストシーンまでスクリーンを鮮やかに彩る。

司会を務めた東京フィルメックス・プログラミングディレクターの市山尚三さんから、制作を思いついた経緯について質問されると、ボーヴォワ監督は「家で妻と『ライムライト』(52)を見ている時に、この事件を思い出した。インターネットで調べていくうちに、こんな奇妙きてれつな話はあるのだろうか。これが事実ならば、映画にするべきだと思った」と説明した。

AMG_2965Sボーヴォワ監督の大ファンだという観客は、『シェルブールの雨傘』(64)等の数々の音楽を手掛けた巨匠ミシェル・ルグランさんを起用した理由について質問。ボーヴォワ監督は「映画というのは、まるで魂を持った人間のようだと思っている。映画の方から、ルグランさんの音楽を必要としているという魂の呼びかけがあったので、彼にオファーしたところ、幸運にも受けてくれた。彼は83才だが、熱意に富んだ若々しい人だ」と答えた。音楽は、ルグランさんのご自宅で3週間の共同生活を送りながら作曲。「ピアノの隣に編集機を持込み、直接話し合いを重ねて2人で積みあげながら作っていった。彼のとても熱心な姿を思い出して、私は今でも涙ぐむことがあります」と、ルグランさんへの思いを語った。

AMG_2950S直後、ボーヴォワ監督はいきなり携帯電話を取りだし「彼に電話してみようかな。番号を知っている人は少ないから、結構出る確率は高いんだ」と、ルグランさんに生電話。「ウィ」とご本人が出ると、まさかのサプライズに観客からは大歓声と拍手が巻き起こり、会場のボルテージは一気に最高潮へ達した。「今、日本の観客と一緒にいるんだ」とボーヴォワ監督が話すと、電話越しに観客の歓声と拍手を聞いたルグランさんも「日本の皆さんに乾杯!」と明るい声で応じ、日本のファンを大いに喜ばせた。

AMG_2945S本作は、7月18日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほかで、全国順次ロードショー予定。チャップリンが映画『ライムライト』(52)のために書いた主題曲の旋律をモチーフに展開する挿入曲は、作品全体をきらめくような音楽で彩る。美しい音楽と映像、そしてユーモア溢れる温かな人間愛をもう一度劇場で味わってほしい。

(取材・文:小嶋彩葉、撮影:白畑留美)

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