unifrance films
朝日新聞
フランス大使館・アンスティチュ
ルノー
ラコステ

彼は秘密の女ともだち

Une nouvelle amie

一度きりの人生を、自分らしく生きたいと願う“女たち”の物語

作品情報

絢爛豪華な極上のミステリー『8人の女たち』や、カトリーヌ・ドヌーヴ扮する主婦のサクセスストーリーを描いた『しあわせの雨傘』の華やかで心浮き立つフランソワ・オゾン・ワールドが帰ってきた!
親友を亡くし、悲しみに暮れていた主婦・クレール。残された親友の夫・ダヴィッドと生まれて間もない娘の様子が気になり家を訪ねると、そこにはワンピースを着て娘をあやすダヴィッドの姿があった。ダヴィッドから「女性の服を着たい」と打ち明けられ、戸惑うクレールだったが、やがて彼を「ヴィルジニア」と名づけ、女友達として認識するようになる。パリジェンヌのように美しく着飾った「彼女」と過ごすことが刺激と歓びに満ちた冒険へと変わっていくクレール。自分の夫に嘘をつきながらも、ヴィルジニアとの密会を繰り返すうちに、クレール自身も女性としての美しさが増してゆく。とある事件を境に、クレールが選んだ自分らしい人生とはー?

監督:フランソワ・オゾン
出演:ロマン・デュリス、アナイス・ドゥムースティエ、ラファエル・ペルソナ
2014年/フランス/107分/DCP/ビスタ/5.1ch
配給:キノフィルムズ

2015年8月、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!

受賞歴
2015年 セザール賞主演男優賞ノミネート
2015年 サンセバスチャン国際映画祭最優秀映画賞ノミネート

© 2014 MANDARIN CINEMA – MARS FILM – FRANCE 2 CINEMA – FOZ

監督・キャスト
監督プロフィール
監督: フランソワ・オゾン

François OZON
1967年、フランス・パリ生まれ。
長編第一作目『ホームドラマ』(98)がカンヌ国際映画批評家週間で話題となり、近年は、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『8人の女たち』(02)や『スイミング・プール』(03)『しあわせの雨傘』(10)『危険なプロット』(12)など多種多様な作品を発表し続けている。

© DR

出演者プロフィール
出演: ロマン・デュリス

Romain DURIS
1974年、フランス・パリ生まれ。
『真夜中のピアニスト』(05)で高く評価され、ジュリエット・ビノシュと共演した『PARIS(パリ)』(08)や、『タイピスト!』(12)、『ニューヨークの巴里夫』(14)などに出演。本作ではセザール賞主演男優賞にノミネートされ、名実共にフランスを代表する俳優である。

出演: アナイス・ドゥムースティエ

Anaïs DEMOUSTIER
1987年、フランス・リール生まれ。
7歳の頃から演劇を学びはじめ、12歳で銀幕デビュー。近年は、オドレイ・トトゥ主演の『テレーズ・デスケルウ』(11/日本未公開)や、『キリマンジャロの雪』(11)、『間奏曲はパリで』(15)に出演。セザール賞有望若手女優賞にノミネートされた経歴を持つ、期待の若手女優。

出演: ラファエル・ペルソナ

Raphaël PERSONNAZ
1981年、フランス・トゥールーズ生まれ。
舞台で地歩を固めた後、18歳でTVドラマの主演に抜擢され、フランス本国での人気を不動のものにする。映画ではセザール賞有望男優賞にノミネートされた経歴を持ち、『ぜんぶ、フィデルのせい』(06)、『黒いスーツの男』(12)では主演を務めるなど活躍の場を広げている。

VIDEO
ニュース

【レポート】6/27『彼は秘密の女ともだち』

2015.06.28

AMG_1543S6月27日(土)、有楽町朝日ホールで『彼は秘密の女ともだち』が上映された。日本でも人気の高いフランソワ・オゾン監督の最新作で、生まれたばかりの子どもを残して亡くなった女性の夫と彼女の親友の秘密の交流を描いたドラマである。上映後には主演女優のアナイス・ドゥムースティエさんがトークショーに登壇。意外性ある物語と鮮やかな語り口に魅了された観客からの質問に答えてくれた。

大きな拍手に迎えられて壇上に姿を現したドゥムースティエさんは、今回が初来日。「まるで他の惑星に来たような気がしています」と、ユニークな表現でその歓びを語ってくれた。

AMG_1587S昨年5本の映画に出演するなど、フランスで若手女優として期待を集めるドゥムースティエさん。本作に出演を決めた理由を尋ねられると、1つ目の理由としてフランソワ・オゾン監督の名を挙げた。「フランスでも才能ある監督の1人ですし、そういう監督からオファーを頂けたことは、女優として大きな喜びです」。

AMG_1569S続いて挙げた2つ目の理由は「オリジナリティ溢れるラブストーリーだったこと」。その物語とは、妻を亡くして悲しみに沈む男性ダヴィッドが、赤ちゃんと2人で暮らす中で女装に安らぎを見出し、亡き妻の親友クレールも彼に影響されて変わってゆく、というもの。ドゥムースティエさんが演じたクレールは、主人公であると同時に、ちょっとした表情や視線の変化で観客に物語を伝える役回り。沈黙する場面も多く、演じるのは簡単ではなかったようだ。とはいえ、「人間は、胸に秘めた感情を語らずにいることの方が多いので、クレールが何を考えているのか想像しながら演じることは、女優冥利に尽きました」。満足そうな言葉からは、やりがいのある作品だった様子が窺えた。

AMG_1617Sクレールに変化をもたらす亡き親友の夫ダヴィッドを演じたのは、人気俳優ロマン・デュリス。オーディションではもっと女性的な俳優もいたが、作品の中での効果を考えて、敢えて男っぽさを残した彼が起用された。本人も、女装する役はかねてからの念願だったらしく、カツラを被ったり、高いヒールを履いたりすることを子供のように楽しんでいたという。その姿がドゥムースティエさんの演技を助ける一方で、「普通は女優の方が化粧に時間がかかるのですが、彼は2時間ぐらいかけてメイクしていたので、私の方が待つことになりました」と明かして、会場の笑いを誘った。

AMG_1557S「自分たちにも共通する悩みが、ダヴィッドを通して描かれていたので心に残った」と感想を寄せたゲイの方からの、「実際、身近にダヴィッドのような人がいたら、一緒に過ごすことができますか?」という質問に対しては、「もちろんです」と即答。さらに、「そういうことに対して、私は全く反対するつもりはありません」と言葉を続け、映画の狙いを次のように説明。「こういうテーマだと、悲壮感に溢れたりしがちなんですが、オゾン監督は、軽やかで深刻にならないトーンの映画にしたかったんだと思います。私もそこが気に入りました」。

AMG_1659Sこの他、フランソワ・オゾン監督の舞台裏での姿や、衣装の変化など様々な質問が寄せられ、朗らかに歯切れよく答えてくれたドゥムースティエさん。解釈の分かれるラストシーンについては逆に客席に質問する一幕もあるなど、トークショーは充実した内容となった。

『彼は秘密の女ともだち』は、8月8日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館他、全国順次公開。フランス期待の若手女優が世界的映画監督と組んだユニークな物語を、ぜひスクリーンで堪能して欲しい。

(取材・文:井上健一、撮影:白畑留美)

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